さて、デリヘル開業です。

実は開業に至った理由は他にも色々とありまして

実は、店順調に成長していたとは言うものの
内情は火の車。

学生が店長という不思議なシステムで
もうかなりのザル経営。

気づいたら増えているスタッフ。
それにいい顔する私

という悪循環にはいっていまして
それプラス

子供が出来たんですよね。

自分の人件費を捻出するのも難しくなってきたので
ここで一度、新しい事業で勝負をしよう
という腹づもりもあったんですよね。

今考えるとめちゃ危なっかしいというか
ダメ経営の典型です(笑)

嫁さん
よくぞ俺にオッケーだしてくれたよなぁ。
尊敬しますよね。

で、キーパーソンとなった
そのデリヘルで勤務しているお客様
話を聞いてみればなかなかのベテランさんで
ずーっと指名トップを取っていたという事が判明。
その人からシステムや、教育
マニュアル作成などなど手伝っていただいたのですが

なんとも、金のかかる業界でした。

まずは事務所を借りるのも
（この事務所デリヘルで使用します！）という承諾書を
大屋さんからいただける物件を探したり

女の子を送るための車準備したり
各種小道具を仕入れたり

一番は、ネットやHP雑誌掲載が高いんですよね。
女の子集めるために求人も出さないといけませんし
それにだいぶかかりました。。。

けれど、一般的に言われる金額の
半分以下で開業することができました。

女の子にも恵まれ
なんとかかんとか運営していたのですが

朝10時からオープンだったので
その日のシフトをUPしたり、ネットにニュースかいたり
お迎えがあるので朝は7時起き
んでもって営業は深夜1時までぶっ通し。

もちろん休み無しで
朝から晩までずーーーーーっと女の子と一緒。

するとね
どんどんストレスの塊になっちゃうもんなんですね(汗)
どこにも遊びに行かず、ずーっとお客様からの電話を待ち続ける
そんな毎日。

いつか、毎晩
その日稼いだお金をばーーーっ！と飲みに使ってしまう毎日になっていました。

もうね、なんのためにやってるのかわからなくなってきていました

業界の暗黙のルール
というのもあったらしく
それを知らずに営業していたら
まぁトラブルの多いこと多いこと。

同業各社のいやがらせや
いちゃもんの処理だったりと
だんだんすり減って来ていたんでしょうね。

よくその業界で言うじゃないですか
（ケツ持ち）って
背後にヤクザがついててトラブルを解決してくれるとか。

私は親のおかげで
ほんと、その筋の方々が嫌いだったので
背後もなにも自分だけでやっていたんですよね。
まぁヘトヘトになりました(汗)

そんな訳で、ある時期からドライバーさんを雇って
回していたのですが、持ち逃げや事故ったりと
まぁ毎日バタバタ。

もちろんその間にも
本業の店の事もやらなきゃいけない。
完全に迷って、そして毎日イライラしていました。

久しぶりに店入りしたある日
その日は地元のフリーペーパーに載せる写真を撮影する日

なぜか、その日
料理の盛り付けをチェックして
やり直しをしたんですよね。
（これじゃだめだよ。ぜんぜん立体感ないよ）
と、スタッフの顔も見ずに。

そのスタッフは
オープンからずっと一緒だった
逮捕されたAさん。

私は自分のイライラをもしかしたらぶつけていたのかもしれない。
もっと彼の顔を見てあげればよかったのかもしれない。

撮影が済んで
（協力ありがとう、おかげでいい写真撮れたよ！出来上がり楽しみだね）
とは言ったものの
あの言葉って、ちゃんと心入っていたのかな。

そして仙台に戻り
翌日。

夕方、たまたまその日は遅い出勤の女の子がおらず
早番の女の子達を送っての帰り道に一本の電話が。

電話の主は
初代学生店長から後を継いだ二代目学生店長
いつも明るくてチャラチャラしている彼なのに
その声は覇気がなく、不安ばかりを感じるトーンでした。

「阿部さん。Aさんこの時間まで出勤してないから電話したら

Aさん亡くなったそうです」

何が起きたのか一瞬わかりませんでした。。